ヘルペスと免疫力の関係
単純ヘルペス(口唇ヘルペス、性器ヘルペス)は、単純ヘルペスウィルスに感染して発症する病気・感染症です。
ヘルペスウィルスは、潜伏感染型のウィルスで一度感染すると症状が治っても、体内に隠れて潜伏してしまいます。
健康なときは隠れ潜伏して眠っているヘルペスウィルスが、免疫力が落ちると目覚めて活動を再開し、病気を再発させるメカニズムです。
つまり「ヘルペスは免疫力が落ちると再発し、免疫力が健全な時は再発しない」ということです。
免疫とは、文字通り「疫（病気）から免れる(まぬがれる)力」であり、病気にかからないようにする身体の力です。
病気にかかってからも。回復させるための力で、免疫が弱っていると病気になりやすく、なかなか治らないということになります。
風邪などでも免疫力がキッチリ働いていれば、身近に風邪をひいている人がいてもうつりにくいですし、うつっても軽く済みます。
妙に頻繁に風邪をもらってくる、しょっちゅう風邪をひいているというような人は、他の病気にも感染しやすく免疫が弱い人と言えます。
一般的には、身体の外部から侵入してきた外敵(病原菌やウィルスたち)を撃退して、健康を保つのが免疫機能なのですが、ヘルペスの場合は一度感染して潜伏している体内のヘルペスウィルスに対しても免疫が機能します。
体外からの外敵とも、体内で際活動しようといるヘルペスウィルスとも戦って、撃退・抑制してくれるシステムなのです。
体内のガードマンのような働きをするのが免疫力だと言えるでしょう。
ガードする力が低下すると、ヘルペスの再発もしますし、他の感染症にもかかりやすくなります。
免疫のシステムは非常に複雑ですが、メインは「免疫細胞」である「白血球」です。
「リンパ球」「マクロファージ」「顆粒球」というの３つの免疫細胞がバランスよく連携して働くことで、白血球は成立しており、チーム体制のような形で免疫のガードシステムは成り立っています。
身体の免疫システムは、非常によくできた複雑で有効な身体をガードする防衛チームと言えるでしょう。
口唇ヘルペスも、性器ヘルペスも、免疫力がしっかり機能していれば再発しません。
風邪をひいたり、疲れがたまったり、熱が出たりして、体力が落ちたり、免疫力が低下すると、ヘルペスウィルスが活発化し再発、発症するのです。
以下は免疫力を落とさないように、しっかり免疫機能が作用するよう保つ秘訣です。
- 十分な休養をとり、疲労をためない
- 栄養バランスの良い食事と、規則正しい生活を心がける
- 夜更かしを避けて、質の良い睡眠を十分にとる
- アルコールの飲み過ぎなど、胃腸が荒れるので暴飲暴食は控える
- 適度な運動も忘れない
- 気分転換や自分なりのリフレッシュで、ストレスをためない
単純ヘルペス(口唇ヘルペス、性器ヘルペス)だけでなく、水ぼうそうもヘルペスウィルスの一種で発症します。
子供の頃にかかった水ぼうそうのウィルスが、体内に潜伏し、加齢や病気などで体力が落ちたり免疫力が落ちると「帯状疱疹」として発症します。
ヘルペスウィルスによる感染症(総称してヘルペス)は、免疫力が落ちると再発・発症する病気ということです。
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